寄付に見返りを求めるのはアリ?良し悪しを考えてみた。

みなさんは寄付についてどのようなイメージをお持ちでしょうか?

国税庁の定義では、「寄附金とは、金銭、物品その他経済的利益の贈与又は無償の供与」とされています。

大前提として、寄付とは寄付する者の意志で自由に行うもので、強制されて行うものではありません。

また、「贈与又は無償の供与」とあるように、対価、いわゆる見返りがないことが基本だといえます。

ふるさと納税も寄付にあたりますが、返礼品があることは見返りにあたらないのでしょうか?

今回は寄付に見返りを求めることの良し悪しについて考えてみたいと思います。

寄付という行為の始まりは?

まず、寄付という行為はどのように始まったのでしょうか?

寄付の歴史においては、宗教と強いつながりがあります。

宗教活動とは生産を伴わない活動のため、活動費用を集める必要があります。

その方法として各宗教は信徒から寄付を集めて活動費用に充てていました

この場合、寄付とは神仏に対して捧げるという意味合いが強かったようです。

近代では、キリスト教精神に基づく慈善活動(チャリティー)が行われ、寄付も慈善の一環、福祉の一環として位置付けられていきます。

日本においても宗教とのつながりは強く、神仏への寄進として始まっていきます。

また、奈良時代から寄付と同様の機能を持った相互扶助が始まります。

この相互扶助の精神は続いていき、市民の寄付によって公共施設や学校なども作られます。

その後、明治になると相互扶助から寄付が盛んになりましたが、福祉は政府が責任を持つという意識の広まりで、寄付は低下していきました。

一方で、第二次大戦後からは共同募金運動が始まり、また地震などの自然災害に対しては多数の寄附金が集まっています。

ただし、やはり日本ではまだまだ寄付は浸透していないといえます。

アメリカと比べて、年間の個人の寄付総額が数十倍ほど違うのが現実なのです。

文化的な違いもありますが、何か災害が起こった時だけでなく、年間を通して日常的に寄付する意識が低いのです。

寄付に見返りがあるデメリットは?

寄付とは自発的に善意を基に行う行為で、見返りを求めないものとされています。

では、見返りがあることによるデメリットとは何なのでしょうか?

例えば、ふるさと納税の場合、自治体に寄付した額に応じて返礼品が設定されています。

所得税、住民税の優遇も受けられるため、近年個人で人気の寄付といえるでしょう。

自治体を応援したい気持ちで寄付する人も多いとは思います。

一方で、自治体の使い道などには全く興味がなく、もしくは自治体がどこであるかも興味がなく、寄付額に対して高額な返礼品を設定した自治体に寄付する人も多いです。

このように返礼品のような見返りがある場合、寄付するという意識自体低いままなのではないでしょうか?

どういった自治体のために、どんな事業や支援のために、そういった意識が低いままではそもそもの寄付という行為は広がらないのではないでしょうか?

寄付に見返りがあるメリットは?

次に、寄付に見返りがあることによるメリットについても考えてみたいと思います。

ここでもふるさと納税を例にあげますが、もしふるさと納税に返礼品がなかったのなら、今のようにふるさと納税という形の寄付はこんなにも広がっていたでしょうか

私の意見ではここまで大きく広がっていなかったように思います。

ただでさえ寄付するという行為について日本人の意識は低いので、返礼品という見返りをつけたことによって、寄付してみようというきっかけができました。

ふるさと納税については何度も物議を醸している話題ではありますが、寄付に縁のなかった人たちが寄付を意識することができたという点ではメリットだったと思います。

さらに、返礼品目的で寄付をしたとしても、その土地のことを知るきっかけにはなります。

よい地域だと思えば、応援したいという気持ちも湧き、その地域につながる物の購入や旅行先としての足を運ぶことにもつながるかもしれません。

地域活性化への1つの足がかりになるということです。

寄付に対してあまりに大きな見返りを作ることは問題です。

ですが、見返りがあることによって寄付という行為を意識するきっかけになり、寄付額が増えたという実績は大きいです。

そこから、見返りを求めない寄付だったり、地域活性化への足がかりにつながるのであれば、寄付に見返りがあるのはアリなのかもしれませんね。

CMでお馴染みのふるさと納税サイト【さとふる】

まとめ

寄付に見返りがあることの良し悪しについて考えをまとめてみました。

見返りがあることにはメリットもデメリットもありますが、寄付という行為のきっかけを作る意味ではありだと思います。

しかし、そこからが重要で、本来の「贈与又は無償の供与」という意識を植え付けていくことが難しいように感じます。

災害などが起こると助け合いの精神は発揮され、多額の寄付は集まります。

災害だけではなく、寄付を必要とする現状が日常的にあるということをもっと知ることが大切なのではないでしょうか。

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